第30回法医画像勉強会 開催後記
令和8年9月26日(土)、東京大学大学院医学系研究科鉄門記念講堂にて、第30回法医画像勉強会を開催いたしました。折しも、東京は8月27日から連続雨が30日続き(その後東京連続雨記録を更新)、東大の名所といえる「赤門」は耐震改修のため完全に見えなくなり、また、昨年から東大では不祥事が続いていました。そのような中、皆様にご参加いただけるのか、心配しておりましたが、北は北海道から、南は熊本まで、総勢97名(うち会員60名、賛助会員1名)の方にお集まりいただき、心配は杞憂に終わりました。
開催に先立ち、勉強会直前の午前中には同建物、13階セミナー室にてワークショップを開催しました。30名弱の参加者(多くが新規ご参加の先生方)に死後画像読影を体験いただきました。石田先生(東京医大放射線科)、新川先生(宮崎大学法医学)、吉田先生(千葉大学法医学)にご講演いただき、そのほか、多数のワーキンググループメンバーにフロア講師をお願いしました。またハンドアウト制作を含む多くの業務に関して、兵頭先生はじめ、福井大学法医学メンバーにご尽力いただきました。
勉強会本会は、特別講演2題からスタートしました。株式会社サイアメントの瀬尾先生からは大変刺激的なCT-3DCGのご講演をいただきました。あまりにインパクトが強く、その後の多くの演者が瀬尾先生に言及せざるを得ませんでした。次に「東京大学医学部附属病院」放射線科の白田先生から、非常にアクティビティの高い死後画像研究の実際をご教示いただきました。なお、勉強会の4日後から東京大学病院に名称が変わりましたので、期せずして、旧名称最後のご講演という意味でも、記憶に残るお話でした。
一般演題では14もの演題をいただきました。7演題ずつ2セッションに分け、初の試みとして座長もお二人ずつ(日本大学法医学・山口先生、国際医療福祉大学法医学・本村先生、広島大学放射線科・福本先生、東北大学画像診断学・小林先生)お願いしました。詰め詰めのスケジュールのため、時間通りに終えられるかどうか不安でしたが、座長、演者のご協力で、短いながらも活発な質疑も挟みつつ、時間通りに終えることができました。
本会の最後に、これまた初めての試みとして、シンポジウムを行いました。昨今内外から日本法医画像研究会は学会化すべきではないかという声が聞かれるようになったこともあり、ご参加の皆様と問題点を共有する意味で、学会化に関するシンポジウムを開催しました。神楽坂法律事務所の水沼先生からは、法律家・研究会外部の立場から、兵頭先生からは、死後画像読影ワーキンググループの立場から、私からは、国際学会での立場からと、それぞれの立場で、論点を述べさせていただきました。短時間ながら、参加者の先生方から、鋭いご意見を多数いただき、議論が深まりました。
意見交換会は、鉄門記念講堂とほぼ直結する位置にあるカポ・ペリカーノで開催させていただきました。大会終了後、史上最速で、乾杯することができたのではないでしょうか。シンポジウムの熱をそのまま意見交換会に持ち込むことができ、皆様からの意見をうかがいやすかったと存じます。また瀬尾先生から、高速viewer、Viewtifyを用いた裸眼立体視デモを行っていただきましたが、長い列ができていました。瀬尾先生にはお食事の時間を十分に持っていただけず申し訳ありませんでしたが、それほどに盛況でした。またサプライズ企画として、杏林大学法医学の長野先生、千葉大学AI医学大学院生の伊苅先生のJazzセッションを開催させていただき、意見交換に花を添えていただきました。
次回の第31回法医画像勉強会は、令和9年3月13日(土)、日本大学法医学・奥田貴久先生を世話人として開催される予定です。思えば、本会は平成23年(2011年)に日本大学で第1回が開催されましたので、本当に色々な意味で一周したような気がし、大変感慨深く感じております。次回もまた、多くの皆様とお会いできますことを楽しみにしております。
最後になりましたが、勉強会開催にあたり、円滑な運営にご協力いただいた、スタッフ、運営委員、ワーキンググループメンバーそして、ご参加の皆様に感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いします。
令和8年10月4日
東京大学大学院医学系研究科法医学
槇野陽介